日本でも話題になっていた黒人差別に端を発した差別撤廃に関する運動が、 Azure Repos にも変化をもたらすようです。 この運動については以下のような記事がたくさん出ていますので、ここでは触れません。
何が変わるのか
Git で構築した Azure Repos は、当初何も設定しなければ、 master という名前の既定のブランチが 1 つ作成される仕様になっていました。 以下のように後から既定のブランチを変更することもできましたが、多くの方は既定のブランチを変更せずに使っているのではないかと思います。
この既定のブランチ名が、今後「main」に変更されるようです。 時期についての詳細は述べられていませんが、2020年の夏に行われるとの情報があります。 今後も「master」を既定のブランチ名として使いたい場合や、何か別の名前を既定のブランチ名としたい場合は、 Azure Repos の設定から、既定の名前を設定できるようになるようです。
この修正は Sprint 173 に含まれており、 2020/08/03 から配信が開始されています。 1か月以内には使えるようになると思われます。
日本語で考えてみる
正直私は、 master / slave という言葉の意味を真剣に考えたことなんてありませんでした。 ただの英単語としてしかとらえていなかったし、アルファベットの文字の羅列としか認識できなかったのかもしれません。 そしてマスターとカタカナで書くと、バーとか居酒屋の店主のようなイメージがあって、そんなに悪いイメージがなかったのです。
しかし、最近は、英語を母国語とする人たちには、これって結構強烈な単語なのかもしれない、と思い直しています。 実際に辞書で調べてみると、結構強烈な日本語に変換されます。
単語 | 意味 |
---|---|
master | 主人、雇い主、家長、支配者、主君、(動物・奴隷の)所有主 |
slave | 奴隷、奴隷のように(あくせく)働く者 |
仮にブランチ名がこういった日本語だったとしたら、と考えると。。。 皆さんはどうお考えでしょうか。
リポジトリの新旧を暗に表す
世の中がこのように大きく動いているので、 master ブランチを使い続けているリポジトリは、古臭さを感じるようになるかもしれません。 「まだ SVN 使ってるの?」と同じ文脈で。