ツナ缶雑記

ぐうたらSEのブログです。主にマイクロソフト系技術を中心に扱います。たまに技術と関係ないことも書きます。

打鍵感を追求するモバイルキーボード選び(MX Keys mini)

ノートパソコンのキーボードが壊れた

私が業務に使用しているノートパソコンは Surface Laptop 3 です。 このパソコン、キーボードはそこそこ打ちやすく、画面サイズも縦方向が大きく、非常に満足していました。

しかし、使い始めてから3年ほど経過し、キーボードの反応が徐々に悪化してきました。 強く押したり、0.5秒くらい長押ししないと、反応しないキーが出てきたんです。 それが使わないキーならまだよかったんですが、キーボード右半分のキーが軒並みおかしくなってしまい、まともに打鍵できなくなりました。 幸いにして電源ボタンは生きているという状況です。

いつから壊れていたのか、実は正確にはわかっていません。 コロナ渦となり、外出が極端に減った中、ノートパソコンのキーボードを使う機会はほとんどありませんでした。 前回の記事でも書いた通り、テレワークのときノートパソコンは常時外部キーボードに接続して使っていたので、ノートパソコンのキーボード壊れに気づくのが遅れに遅れてしまったのです。 久々に社外に持ち出して、「あれ、文字打てない。。」となって気づきました。

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とはいえ、いろいろ作業が詰まっていますし、 PC 修理や新 PC の購入は、社内のもろもろを考えるとめんどくさい。。。 次の PC 入れ替えまであと 1 年程度なので、何とか外付けキーボードで乗り切ろうと心に決め、製品探しを始めました。

出社時や外出時のキーボードをどうするか問題

今まで出社時は、 FILCO の Majestouch Stingray 赤軸モデルを使っていました。


私はロープロファイルのキーボードが好きなんですけど、特にこのモデルは使い心地が良くて、かれこれ 4 年くらい使い続けています。 数字を打つときテンキーを使う癖があり、その点でも気に入ってました。

ただこのキーボードは有線モデルですし、重量もかなり重く、外出先に持って行ってさっと使えるようなものではありません。 据え置きにして使うものです。 キーボードの壊れた今、社内の会議室にもキーボードをもっていかねばなりません。 さすがに Majestouch Stingray のフルサイズを持ちまわるのはなかなかにしんどい。 ましてや出張や外出時に持っていくのは修行の域です。

ちなみに家では Logicool の G913 赤軸を使っています。


こいつの話はまた別の機会に。。。

選択肢には何があるか?

さて、モバイル用途のキーボードとなると、メカニカルスイッチはほぼ選択肢から外れてきます。 メカニカルスイッチのキーボードは相対的に重量が重く、キー外れも起きやすいため、モバイル用途にはあまり適しません。 ロープロファイルのリニア軸メカニカルスイッチが好きな筆者ですが、ここはあきらめて打鍵感がいいモバイルキーボードを値段関係なく厳選することにしました。

モバイルキーボードは、様々なメーカーから様々な機種が出ています。 そんな中、私はキーの配列に特に注目して、キーボードを絞り込みました。 (ちなみに英語配列は使いこなせないので、最初から除外してます。)

文字キーの配列

フルサイズのキーボードと同じキーの配列、キーピッチ、キーサイズであることを何よりも重視しました。 モバイルキーボードの中には、小さくすることを優先して、キーピッチを小さくしたり、特定のキーを小さくしたり、配列を少し捻じ曲げたりしているものがあります。 配列の変なキーボードの典型例は、折りたたみ型のキーボードです。


こういうキーボードは、打ち慣れるのに時間が必要です。 常用するなら慣れるのを待つ手もありますが、私の場合は家で G913 を使っています。 キー配列をできる限りそろえた方が、無駄な打ち間違いを減らすことにもつながります。 キーボード選択にあたり、ここは譲れないポイントとして考えました。

エンターキーまわりの配列

モバイルキーボードは、英語配列のキーボードのように、エンターキーを小さくしているものがあります。 またエンターキーの下にあるシフトキーも、小さくされていたり、位置が通常配置と異なるタイプがあります。


Mac でも使えるタイプのキーボードは、こういう配列を採用していることが多いように思います。 またF1~F12キーがないタイプのキーボードも、こういう配列になりがちです。 私は行内改行を打つとき、エンターキーと右シフトキーを多用するので、ここの配列がずれていると致命的です。

また、エンターキーより右側に、キーが配置されているものも私は使えません。 Page up/down など、フルサイズのキーボードだと矢印キーの上部にあるキーを、無理やりエンターキーの右側すぐ近くに追加している以下のようなものです。


確かに Page up/down など、よく使うのであったら便利なんですけど、エンターキーの押し間違いのダメージは圧倒的に高いです。 後述しますが、これらのキーは別途考えればいいんですよね。 通常使用の範囲で最もよく使うところを重視すべきです。

通常キーの打ち心地

モバイルキーボードは、軽さを優先しているものが多く、打ち心地がだいぶ犠牲になっているものが多いです。 キーを押したときにキーボードがたわんだり、妙にキーが軽くて打ち間違いしそうだったり。。。 実際に触ってみると製品ごとの特徴を感じられます。 仕事中ずっと触っている存在ですから、できる限り自分の感覚に合ったものをチョイスしたほうが良いと私は思います。

これは自分の感覚の話になるので、実際に試し打ちできるなら、触れてみることをおすすめします。 見た目はよさそうだと思っていたのに、実際に触ってみたら全然感覚と合わない製品が結構ありました。 大型の家電量販店に行けば、結構な台数が展示されていますので、時間が許すなら試しましょう。

矢印キーの打ち心地

私は普段から矢印キーを多用します。 モバイルキーボードの矢印キーは、ほとんどが同じような配列をしているのですが、打ち心地はキーボードによって全く異なります。 通常キーより差が大きく感じられると思います。 矢印キーを多用する人は、この部分にも着目してもらうと良いと思います。

電池持ちと非 Bluetooth 接続

キーボードを接続するのは業務用のノートパソコンなので、 BitLocker が有効になっています。 パソコンの起動時、必ず BitLocker のパスワードを入力しなければならないのですが、冒頭で触れた通り、ノートパソコンのキーボードが反応しません。 BitLocker のパスワードも外部キーボードから入力しなければならないのです。 BitLocker のパスワード入力は、 OS が立ち上がるより前に行います。 すなわち、 Bluetooth の接続ができるより前に入力できなければなりません。

モバイルキーボードは Bluetooth 接続にだけ対応するものがかなり多くあります。 無線キーボードだとしても、 USB で接続できる製品を選択しないと、詰んでしまいます。

最終的な選択肢

私の細かな条件を満たしてくれるキーボードを探しまくった結果、結局ロジクールの製品たちが見つかりました。 やはりロジクールは強いですね。 具体的に検討したのは K580、K380、MX Keys mini の3機種です。




試し打ちしてみたところ、 MX Keys mini の打ち心地は、他の機種に比べて圧倒的に高く私には感じました。 K380 は、キーの丸さがかわいい反面、私には打ちにくく感じてしまいました。 K580 は矢印キーに打ちにくさを感じました。 また通常キーは、 MX Keys mini より打鍵感が悪く感じました。 MX Keys mini が良すぎるのかもしれませんが。。。

ほかのブログ等でも語られている通り、 MX Keys mini のキーのくぼみは非常に良いです。 指がキーの中央に寄せられていく感覚が、打ちやすさにつながっていると感じます。 メカニカルの赤軸より、キーが重く感じるのですが、それでも打ち心地が最高です。

実際に業務で利用してみたところ、キーの重さは若干気になります。 G913 より重く感じますし、しっかり押そうと思わないと押せていません。 ただ、打ち間違いやキー配列に起因する問題は一切感じず、ある程度目論見通りの結果になったのかなーと思っています。

テンキーどうする問題

今回は携帯性を重視し、テンキーレスのキーボードを選択しました。 しかし、業務中はテンキーを使う時間もそれなりにあるんですよね。 そんな人は、外付けのテンキーをキーボードとは別に持っておくと良いと思います。

私は今回 iClever の IC-KP10 を購入しました。 これテンキーにしては珍しく、矢印キーと、その上部のキー 6 個がテンキーと一緒になっているものです。 私が仕事を進めるうえで、 Excel へのデータ入力でテンキーを利用する時間が最も長いように思います。 この時間をいかに快適に過ごせるか、という観点で見たとき、矢印キーとテンキーが一緒になっているものの方が良いのではないか、と考えたのです。


また、 G913 等のフルサイズキーボードでは、 Page up/down、Home、End などのキーも私はよく使います。 テンキーレスのキーボードにはこういったキーがなかったり、 Fn キーと同時押しする仕様になっていたり、多様することが想定されているとは言えません。 そこで、テンキー側にこれらのキーがあったら便利に使えるんじゃないか、と考えたのです。

実際にこのテンキーを導入して使い込んでいる最中ですが、テンキーを別に持つという選択はありだなーと感じています。 テンキーレスのキーボードだとマウスが近くにおけるので、業務中の手の移動距離が短く済みます。 この効果は結構高く感じます。 またデータ入力したいときだけテンキーを近くに置く、と言うキーボード運用も、それなりにうまくいっています。

しかし、通常作業時はテンキーを近くに置かない、というキーボード運用をし始めたせいで、矢印キーの上にある 6 個のキーを活用する頻度が著しく減ってしまいました。 使いたいけど近くにないからほかの方法で代替する、ということが増えています。 Page up/down や Home 、 End を使いたいケースだと、矢印キーの長押しや、マウスホイールを活用して対処することが増えました。 どちらが生産的なのかはよくわかりませんが、少なくともテンキーを普段使いしないようなキーボード運用をするなら、無理にテンキー以外のキーのあるものを用意する必要はないのかなーと今は思っています。 もっと使い込んでいったら、使い方が変わってくることがあるかもしれませんが。。。

まとめ

モバイルキーボードとして MX Keys mini は私にマッチした非常に良い製品でした。 モバイルキーボードにもかかわらず、この打鍵感を実現できているのは素晴らしいと思います。

一方、外付けのテンキーについてはまだ改善の余地がありそうです。 自分の使い方を含めて、良いキーボード運用を見つけていきたいです。