ツナ缶雑記

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Visual Studio と開発者コマンドプロンプトを統合する(Visual Studio Terminal)

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Visual Studio 2019 の 16.3 Preview 3 リリースで発表されていた Visual Studio Terminal がいつの間にか GA されていたので紹介します。

Visual Studio Terminal とは何か

Visual Studio Code だと、 IDE の中にコマンドをたたくためのウィンドウが統合されていて、 IDE を 1 つ立ち上げれば、原則他の物を使う必要はない状態を作ることができていました。 しかし、こういった機能は Visual Studio には用意されておらず、別途コマンドプロンプトPowerShell など、 Visual Studio から一度離れて操作しなければなりませんでした。 今の開発ツールは、コマンドラインを用いて操作するものがそれなりに多いので、わざわざ別のツールを立ち上げて操作するのは若干めんどくさい状況にあったと思います。

これを解決するための提案が 2019 年にありました。

https://developercommunity.visualstudio.com/idea/516314/integrated-terminal-in-visual-studio-2019-similar.html

そこから 1 年ほどたって、ようやく GA までやってきた、というのが Visual Studio Terminal です。 スレッドを見る限り、 16.6 で GA されたようです。 ですが、 Visual Studio のリリースノートを見ても何の記載もなく、気づくのが相当遅れてしまいました。

起動してみる

Visual Studio Terminal は、以下の通り [表示] メニュー > [ターミナル] を選択することで起動できます。

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起動すると、 Visual Studio 内のウィンドウとして、開発者コマンドプロンプトか、開発者用 PowerShell が起動します。

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開発者コマンドプロンプト

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開発者用 PowerShell

これで Visual Studio から離れることなく、コマンドライン操作を実行することができるようになります。

超便利

Visual Studio Code と同じレベルで使えるので、 Visual Studio Code で慣れている人は使ってみると良いと思います。 また Visual Studio Terminal は、 Visual Studio に付属する開発者用のコマンドプロンプトPowerShell が起動する点が良いポイントです。 .NET 系の PATH の通っていないツールも、開発者コマンドプロンプトPowerShell ならパス指定なしで実行できます。

これらのツールを起動するためには、わざわざ深いパスにある専用ツールを起動しなければなりませんでした。 しかし Visual Studio Terminal を使えば、これらのツールを IDE から離れずに、ダイレクトに起動することができます。 ウィンドウを消さなければ、次回起動時も自動的に立ち上がってくれます。 個人的に結構お気に入りな機能になっています。